乾燥肌をかき続けると大変なことに
乾燥肌には、肌がカサカサしたり、粉がふいたようになってしまったりと、困った症状がいくつもありますが、かゆみに困っている人も多いのではないでしょうか。
なぜ肌が乾燥するとかゆくなるのか
そもそも、なぜ肌が乾燥するとかゆみが生じるのでしょうか。
健康な肌は、皮脂膜と角質層によって刺激から守られていますが、乾燥肌とは、この皮脂膜が失われたり、角質層が荒れたりしている状態です。
この状態になると皮膚から水分が蒸発してしまい、刺激に対するかゆみの閾値(いきち)が低くなってしまいます。この閾値が低くなるというのは、かゆみの刺激に対するボーダーラインが下がるということで、ちょっとした刺激でもかゆみを感じてしまうということです。
このように、乾燥肌になると、例えば、ウールのセーターであったり、目の粗い衣服などに触れただけで、肌がかゆくて仕方がないといったことになるのです。
乾燥肌をかき続けると
さらに良くないのは、かゆいからといって肌をかいてしまうことです。かゆいところをかいていると、そのときは気持ちがいいのですが、その後に、さらに強いかゆみに襲われることになります。
そして、乾燥肌をかいているうちに、肌荒れが慢性化すると、皮膚の角化細胞が刺激されて、かゆみを感じる神経が表皮の近くにまで伸びてきてしまいます。
こうなると、かゆみの閾値がさらに下がって、刺激に対して敏感になって、よりかゆみを感じやすい肌になってしまうのです。
このように、乾燥肌とかゆみの関係は、「肌が乾燥する→肌をかく→さらにかゆみを感じやすくなる」という関係にあります。一度この流れに入ってしまうと、専門医を受診しなければなかなか良くなりません。
大事なのは、こういった悪い流れになる前に、乾燥肌を予防改善することなのです。