お肌は実は三層になっている
冬になるとカサカサになるお肌、このときお肌ではどんなことが起こっているのでしょうか。お肌と乾燥肌のメカニズムを見ていきましょう。
お肌のメカニズム
普段は、お肌とひとまとめにしてよんでしまっていますが、お肌は実は三層に分かれています。表面に近いところから、表皮層、真皮層、皮下組織の三層です。
表皮層は、さらに角質層、顆粒層、有棘層、基底層に分かれています。
このうち、乾燥肌に関係しているのは、角質層です。
角質層は、0.2ミリほどの厚さしかありませんが、乾燥から肌を守る大切な役割を果たしています。このわずかな厚さの中に、角質細胞が10層以上も重なり合っていて、その細胞の間が、NMF(天然保湿成分)とセラミド(細胞間脂質)で満たされているため、そこに水分を蓄えて、肌を乾燥から守ってくれているのです。
お肌を乾燥から守るもう一つの主役
角質層とともに、お肌を乾燥から守る役割を果たしているものに皮脂膜があります。
皮脂膜とは、皮脂と汗が交じり合ったものです。この皮脂膜が、天然の保湿クリームとして、肌を乾燥から守ってくれています。
お肌が乾燥するメカニズム
このように、角質層と皮脂膜で守られているはずのお肌が乾燥してしまうのはなぜでしょうか。
皮脂膜が失われてしまうことがその原因の一つです。
洗顔をしすぎたり、熱いお風呂に長時間入っていたり、加齢によって皮脂の分泌量が減ったりと、様々な原因で皮脂と水分のバランスが取れなくなると、皮脂膜は失われてしまいます。
これによって、お肌は水分の蒸発を防げなくなり、角質層の乾燥が進んでしまうのです。
そして、乾燥した角質層は、刺激に弱く、もろくなってしまいます。
ちょっとした刺激で剥がれ落ちてしまうことになるのです。
このようにして、剥がれ落ちた角質は、白い粉のように見えることがあります。冬になると肌が粉を吹いたようになるのは、剥がれ落ちてしまった角質だったのです。
このように、皮脂膜と角質層が損なわれることが、乾燥肌の原因です。
逆に言えば、乾燥肌を防ぐには、皮脂膜と角質層を健康に保つようにすればいいということになるのです。